デスクで熱いコーヒーを飲みたいので缶クーラーを使ってみた

そろそろ冬に向かって寒い日が多くなりました。夏に紹介した缶クーラを使って飲み物がどのくらい温まるか実験してみました。



試すのは缶飲料、ペットボトルを冷やしたり暖めたりできるMOBICOOL社のDO3AC/DCです。前回の記事で冷え具合を実験しましたので、今回は暖め具合を見てみます。

付属のアルミカップいっぱいに水を入れます。水温が室温となじんだ頃合いを見計らってスイッチオンします。


だいたい1時間半も経つと温度が安定してきます。室温+30℃ほどになります。3時間以上経つと室温+33℃ほどになります。冷やすときは3時間以上経ってやっと冷え切る感じでしたが、暖めるのは半分程度の時間で済むようです。
冷やす時は室温-23℃程度、暖めるときは室温+30℃程度の能力があるようです。冷やすほう
が温度差が小さいです。

夏場は湿度が高く結露を生じさせるのに飲み物を冷やす分の能力が使われてしまうと冷えにくくなってしまいます。
暖める場合は、逆に、空冷フィンの周りに結露が生じてしまうはずですがフィンから水が滴るような事は起きていません。冬場は湿度が低いためでしょう。缶を冷やす場合でも湿度が50%を切るような日は結露をほとんど起こしません。
結露で机がびしょ濡れなんて事はなさそうです。机の上で安心して使えそうです。(加湿器を使っている場合どうなるかわかりませんが)

室温にも依りますが、水温50℃を超えているので熱いコーヒーを維持できそうです。

最後にちょっとうんちくを書いておきます。
このカンクーラーはペルチェ素子と呼ぶ平板状の部品を使っています。電気を流すと熱を一方の面から他方の面へ移動させる不思議な性質があり、電気を流す方向を替える事で熱い面と冷たい面が入れ替わります。そこで、片方の面を缶に触れる部材に密着させ、もう一方を空気に熱を逃がしやすい部材に密着させます。電気を流す向きにより缶が温まったり冷えたりするわけです。

しかしながらペルチェ素子は電気が流れると流れた分だけ発熱してしまいます。電気ヒータと同じなのです。この素子は熱を移動させ温度差を作る素子であり冷たくなる素子ではありません。

冷やしたい場合、一方の面を極力室温に維持できれば温度差により他方の面は冷たくなります。
うまく熱い面の熱を空気中に逃がす事ができないと両方の面が熱くなります。もちろん温度差はできていて一方が熱く、もう一方がそれより熱くなります。冷えないので電流をもっと流して温度差を大きくすればいいや!とすると、その電流で素子がどんどんん熱くなります。そして、熱くなりすぎると壊れてしまいます。

ペルチェ素子は理系の人でもかなりの人が勘違いをしていて何でも冷えると夢を見てしまう不思議な素子なのです。


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